林原美術館の運営について

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一般財団法人 林原美術館

一般財団法人 林原美術館(所在地:岡山市北区丸の内 代表理事:長瀬 玲二、館長:谷一 尚)におきましては、これまで株式会社 林原(本社:岡山市北区下石井 代表取締役社長:森下 治)より支援を受けながら事業承継先を探してまいりましたが、適切な承継先が見当たらないことや、地域文化の発展に寄与するという観点から、今後も引続き、林原から長期的な支援をいただけることとなりました。

林原美術館では、当館が所蔵する、国宝3件、重要文化財26件を含む1万件あまりの貴重なコレクションの中でも、備前池田家に代表される大名家の文物や地元ゆかりの美術品・工芸品・歴史資料等の岡山における価値を十分認識した上で、メディアとの共催による特色ある展覧会の開催、入館者の皆様に対してのわかりやすい展示方法の工夫、日本の伝統文化の教育普及を目指したワークショップの運営、貸館による展示室やロビーでのコンサートの実施、および、茶室の一般への利用提供等の活動を展開してまいりました。
一方では、美術館としての使命でもある所蔵品の調査・研究を進めており、他の美術館・博物館、大学・研究機関とも共同研究を推進してまいりました。その成果としては、石谷家(いしがいけ)文書の発表、超高精細画像による新しい美術鑑賞等が挙げられます。
このたび、株式会社林原からの長期的な継続支援を得られることとはなりましたが、当館としましても財政の健全化を進めていく必要があります。今後とも、日常におけるまざまな活動による収支改善に努めてまいりますが、財政の健全化に向けて、当館の性格・目的に沿った形で所蔵品の整理を行い、当館のコンセプトに必ずしも沿っていないものについては、手放すことを検討してまいります。また、その具体的な内容ついては、有識者や専門家の方々による検討の場を設け、その意見を十分に尊重して進めてまいります。

今後も地域に根差し、より多くの方々にご来館いただける美術館として発展できるよう努力し、邁進いたしますので、さらなるご支援をお願い申し上げます。

林原美術館

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