研究開発Research and Development

学会発表・論文ライブラリー

2016

食品Daily intake of trehalose is effective in the prevention of lifestyle-related diseases in individuals with risk factors for metabolic syndromeトレハロースの継続摂取はメタボリックシンドロームのリスクを持つヒトの生活習慣病予防に役立つ

Journal of Nutritional Science and Vitaminology, 62(6), 380-387 (2016)

Akiko Mizote, Mika Yamada, Chiyo Yoshizane, Norie Arai, Kazuhiko Maruta, Shigeyuki Arai, Shin Endo, Rieko Ogawa, Hitoshi Mitsuzumi, Toshio Ariyasu, Shigeharu Fukuda

1日10gのトレハロースまたはスクロース摂取試験(12週間)を実施。その結果、トレハロースはBMI 23以上の被験者の糖負荷2時間後の血糖値を改善し、体幹部脂肪率が高めの被験者の体重、腹囲および血圧を低下させた。トレハロースの継続的な摂取はメタボリックシンドローム予防の一助となることが示唆された。

医療Tumor-specific delivery of biologics by a novel T-cell line HOZOT新規のT細胞株HOZOTを用いたがん特異的生物製剤

Scientific Reports 6, 38060 (2016)

Teppei Onishi*1, Hiroshi Tazawa*1,2, Yuuri Hashimoto*1, Makoto Takeuchi, Takeshi Otani, Shuji Nakamura, Fuminori Sakurai*3, Hiroyuki Mizuguchi*3, Hiroyuki Kishimoto*1, Yuzo Umeda*1, Yasuhiro Shirakawa*1, Yasuo Urata*4, Shunsuke Kagawa*1 and Toshiyoshi Fujiwara*1

*1 Department of Gastroenterological Surgery, Okayama University Graduate School of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Sciences
*2 Center for Innovative Clinical Medicine, Okayama University Hospital
*3 Laboratory of Biochemistry and Molecular Biology, Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Osaka University
*4 Oncolys BioPharma, Inc.

HOZOTのCell-in-Cell活性を利用して、腫瘍融解ウイルスを搭載したHOZOTを作製し、がん細胞選択的に腫瘍融解ウイルスをデリバリーする技術を動物モデルを使い開発した。本技術により、難治性の腹膜播種転移に対する新たな治療が期待される。

香粧品身体用洗浄剤への機能性糖質の配合

フレグランスジャーナル44(7), 45-50 (2016)

金澤 孝太

香粧品、特に洗浄剤用途におけるトルナーレの総説。泡特性、肌荒れ緩和作用、毛髪補修作用等に言及。糖質に一般的な湿潤作用に加え、トルナーレを機能性糖質として紹介した。

医療Cholesteryl pullulan nanoparticles-encapsulated TNF-α: an effective mucosal vaccine adjuvant against influenzaTNF-α内封コレステロールプルラン: インフルエンザウイルスに対する効果的な粘膜ワクチンアジュバントとして

"Steps Forwards in Diagnosing and Controlling Influenza" edited by Manal Mohammad Baddour, InTech, 139-159 (2016)

Tsunetaka Ohta

TNF-αを内封したコレステロールプルランは、インフルエンザウイルスの致死的感染からマウスを効率的に防御することが出来る効果的な免疫アジュバンドとして機能する。

食品Involvement of splenic iron accumulation in the development of nonalcoholic steatohepatitis in Tsumura Suzuki Obese Diabetes miceTSODマウスの非アルコール性脂肪肝炎進展における脾臓鉄沈着の関与

Scientific Reports 6, 22476 (2016)

Kazutoshi Murotomi*, Shigeyuki Arai, Satoko Uchida, Shin Endo, Hitoshi Mitsuzumi, Yosuke Tabei*, Yasukazu Yoshida*, and Yoshihiro Nakajima*

* Health Research Institute, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology

若齢の非アルコール性脂肪肝炎NASHモデルマウス(TSOD)で糖転移ヘスペリジンの作用を検討した。NASH前段階の肝臓炎症病変を糖転移ヘスペリジンは抑制していた。その時、コントロールの脾臓には大量の鉄が沈着していたが糖転移ヘスペリジンのそれは軽度であった。

農業Effects of trehalose supplementation on the growth performance and intestinal innate immunity of juvenile chicksトレハロース給与が幼雛期の肉用鶏の飼養成績および腸内自然免疫に対する影響

British Poultry Science 57(3), 375-380 (2016)

Motoi Kikuzato*, Fumika Nanto*, Kazuhisa Mukai, and Masaaki Toyomizu*

* Animal Nutrition, Life Sciences, Graduate School of Agricultural Science, Tohoku University

幼雛期の肉用鶏にトレハロースを給与した際の飼養成績および腸内自然免疫について調べた。トレハロース給与により、14および18日齢の体重が有意に増加した。これは腸内自然免疫の改善によることが示唆された。

食品官能評価と機器分析

日本官能評価学会誌 20(1), 38-40 (2016)

西田 毅弘、日野 克彦

トレハロースやハローデックスを食品に添加することで、官能評価により認められる柔らかい食感の保持、不快臭抑制、ボディ感付与といった現象が、機器分析により数値化・客観化できることを紹介した。

2015

農業暑熱環境下におけるトレハロース給与による特産地鶏「青森シャモロック」の種卵生産性向上効果

日本畜産学会報 86(4), 505-510 (2015)

野月 浩*、小原 孝博*、新井 成之、向井 和久

* 青森県産業技術センター畜産研究所

青森シャモロックの種鶏に成鶏用配合飼料に1%の割合でトレハロースを混合して給与した結果、夏以降と産卵後期の暑熱ストレスの影響による種卵の生産数、受精率の低下が抑制され、生産性の向上が確認された。

食品Dietary glucosyl hesperidin improves skin color and skin conditions in women. -Placebo-controlled double-blind comparative study-糖転移ヘスペリジンの皮膚色および肌質改善効果―プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験―

薬理と治療 Japanese Pharmacology & Therapeutics 43(12), 1687-1699 (2015)

遠藤 伸、三皷 仁志、内田 智子、丸田 和彦、有安 利夫、福田 惠温、清水 隆麿*1、竹田 竜嗣*2、四方 千裕*3

*1 株式会社TESホールディングス
*2 横浜薬科大学
*3 医療法人社団穆心会 クリントエグゼクリニック

モノグルコシルヘスペリジンの長期摂取(340 mg/日)は、肌くすみの原因である血行不良による肌の赤みの低下や加齢に伴う皮膚の黄色化を改善し、敏感肌の症状である掻痒感や刺激感を軽減した。

その他Anti-inflammatory effects of adenosine N1-oxide.アデノシンN1-オキシドの抗炎症作用

Journal of Inflammation 12(1), 2-17 (2015)

Keizo Kohno, Emiko Ohashi, Osamu Sano, Hajime Kusano, Toshio Kunikata, Norie Arai, Toshiharu Hanaya, Toshio Kawata, Tomoyuki Nishimoto, Shigeharu Fukuda

ローヤルゼリーより抗炎症物質としてAdenosine N1-Oxide (ANO)を単離した。ANOはアデノシンやグリチルリチン酸ジカリウムよりも1/50~1/200の低濃度で抗炎症作用を発揮し、マウスエンドトキシンショックも有意に抑制した。また作用機序解析から、抑制性の転写因子であるc-Fosの発現上昇作用の関与が考えられた。

医療Cholesteryl pullulan encapsulated TNF-α nanoparticles are an effective mucosal vaccine adjuvant against influenza virus.TNF-αを内封したコレステロールプルランはインフルエンザウイルスに対する効果的な粘膜ワクチンアジュバントとなる

BioMed Research International Article ID 471468 (2015)

Daiki Nagatomo, Madoka Taniai, Harumi Ariyasu, Mutsuko Taniguchi, Miho Aga, Toshio Ariyasu, Tsunetaka Ohta, Shigeharu Fukuda

TNF-αを内封したコレステロールプルランは、鼻粘膜への投与でインフルエンザウイルスの致死的感染からマウスを効率的に防御し、新しいワクチンアジュバントとしての可能性を示した。

2014

食品トレハロースの『美味しさ』と『健康』に貢献する素材としての可能性

New Food Industry 56(6), 1-9(2014)

新井 紀恵、溝手 晶子、吉實 知代、山田 未佳、新井 千加子

トレハロースの物性機能と耐糖能改善等の生活習慣病リスク低減作用は、毎日の食生活において『美味しさ』 と 『健康』 の両面からQOLの高い生活をサポートする可能性がある。

2013

食品Trehalose prevents adipocyte hypertrophy and mitigates insulin resistance in mice with established obesity.肥満後マウスへのトレハロースの脂肪細胞肥大化抑制およびインスリン抵抗性改善効果

Journal of Nutritional Science and Vitaminology 59(5), 393-401 (2013)

Chikako Arai, Masaki Miyake, Yohsuke Matsumoto, Akiko Mizote, Chiyo Yoshizane, Yohko Hanaya, Kazuhiro Koide, Mika Yamada, Toshiharu Hanaya, Shigeyuki Arai, Shigeharu Fukuda

トレハロースは肥満後マウスに飲水投与を開始しても、脂肪細胞肥大化抑制、インスリン抵抗性改善効果が認められた。その際、血中高分子アディポネクチンの増加、筋肉のインスリン受容体基質の増加が認められ、インスリン抵抗性を改善したと考えられた。これらから、トレハロースはインスリン抵抗性の進行を防ぐ機能性糖質であることが示唆された。

その他トレハロースの機能性とその応用展開の可能性

“技術シーズを活用した研究開発テーマの発掘” ㈱技術情報協会刊, 681-688 (2013)

太田 恒孝

トレハロースの総説。特に生体成分保護作用の機序を解説し、医薬品添加物、臓器保存液、ドライアイ用点眼薬、癒着防止材など開発中の課題を紹介した。また、骨粗鬆症、神経変性疾患、メタボの予防などの生物作用についても紹介した。

食品トレハロースのランゲルハンス氏島保護作用:形態学的解析

日本栄養・食糧学会誌 66(1), 17-24 (2013)

新井 千加子、宮田 学、吉實 知代、小出 一広、溝手 晶子、新井 紀恵、花谷 利春、新井 成之、福田 惠温

高脂肪食負荷マウスに2.5%トレハロース飲水8週間で脂肪細胞肥大化抑制、インスリン抵抗性改善効果が認められたため、そのマウスのランゲルハンス氏島への作用を調べた。その結果、トレハロースはラ氏島の代償性肥大やα細胞増加による過剰なグルカゴン分泌を抑制することが明らかとなり、メタボリックシンドロームにおいてラ氏島を保護する優れた食品となる可能性が示唆された。

食品機能性素材「糖転移ヘスペリジン」の開発と健康へのアプローチ

科学と工業 87(1), 30-34, (2013)

丸田 和彦

糖転移ヘスペリジンは、中性脂肪低下や血流循環改善、血圧上昇抑制、抗ストレス、ビタミンC維持などの作用をもち、未病の段階から病気への進行を予防する優れた生理作用を持ち合わせていることが分かってきた。

農業Time course of changes in antioxidant activity of milk from dairy cows fed a trehalose-supplemented diet.乳用牛におけるトレハロース添加飼料給与後の乳中抗酸化活性の経日的変動

Animal Science Journal 84(1), 42-47 (2013)

Naoto Aoki*1, Kan Sato*1, Shuhei Kanda*1, Kazuhisa Mukai, Yoshiaki Obara*2, Hisao Itabashi*3

*1 Department of Biological Production, Tokyo University of Agriculture and Technology
*2 Mito Experimental Farm, Meiji Feed Co. Ltd
*3 Faculty of Applied Life Science, Nippon Veterinary and Life Science University

トレハロース添加飼料を乳用牛に給与した際の乳中DPPH ラジカル消去活性を経日的に測定した。トレハロース給与により、乳中の抗酸化活性は徐々に上昇し、給与10 日目までほぼ直線的に上昇した。

2012

その他Purification and characterization of highly branched α-glucan-producing enzymes from Paenibacillus sp. PP710.Paenibacillus sp. PP710由来、多分岐α-グルカン生成酵素の精製と諸性質

Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry 76(4), 721-731 (2012)

Keiji Tsusaki, Hikaru Watanabe, Takuo Yamamoto, Tomoyuki Nishimoto, Hiroto Chaen, Shigeharu Fukuda

多分岐α-グルカンの生成に関与する酵素を精製し諸性質を調べたところ、本糖質の生成にはα-グルコシルトランスフェラーゼとα-アミラーゼに属する2種の酵素が関与していることが分かった。

医療The cyanine dye NK-4 improves scopolamine-induced memory impairments in mice.シアニン色素であるNK-4のスコポラミン誘導性記憶障害に対する改善効果

Biological and Pharmaceutical Bulletin 35(10), 1831-1835 (2012)

Satoko Uchida, Shin Endo, Kenji Akita, Tsunetaka Ohta, Shigeharu Fukuda

NK-4は、マウスにスコポラミンを投与することによって誘導されるコリン作用性の記憶障害に対して、改善効果を示した。この結果はNK-4が痴呆の治療薬として有効である可能性を示唆した。

医療Effects of NK-4 in a transgenic mouse model of alzheimer's disease.NK-4のアルツハイマー病モデルトランスジェニックマウスにおける効果

PLoS One 7(1), e30007 (2012)

Hitomi Ohta, Shigeyuki Arai, Kenji Akita, Tsunetaka Ohta, Shigeharu Fukuda

NK-4はβ-アミロイド(Aβ)凝集を抑制し、in vitroのAβ傷害モデルで神経保護作用を示した。また、2種類のアルツハイマーモデルマウス (Tg2576、Aβ25-35脳室内投与マウス) において、有意な認知機能低下抑制作用を示した。

医療Effects of NK-4, a cyanine dye with antioxidant activities: attenuation of neuronal deficits in animal models of oxidative stress-mediated brain ischemia and neurodegenerative diseases.抗酸化作用を有するシアニン系色素NK-4の脳虚血モデル動物および神経変性疾患モデル動物における神経障害抑制作用

"Oxidative Stress - Environmental Induction and Dietary Antioxidants", Edited by Volodymyr I. Lushchak, InTech, 369-388 (2012)

Hitomi Ohta, Kenji Akita, Tsunetaka Ohta

NK-4は、PI3K-Akt経路を活性化するとともに、ラジカル消去能、アセチルコリンエステラーゼ阻害作用を有し、種々の神経変性疾患モデル動物、脳梗塞モデル動物で有効な作用を示した。

医療Relevance of nuclear receptor expression in a Tchreg cell line, HOZOT: RXRα and PPARγ negatively regulate IFN-γ production.多機能性制御性T細胞HOZOTにおけるRXRαとPPARγの発現とIFN-γ産生の制御

Results in Immunology 19(2), 158-165 (2012)

Motoyuki Suzuki, Makoto Takeuchi, Kazue Tsuji-Takayama, Akira Harashima, Takeshi Otani, Terumasa Toraya, Hiroki Kakuta*1, Fumiyuki Yamasaki*2, Shuji Nakamura, Masayoshi Kibata

*1 Okayama University Graduate School of Medicine, Dentistry, and Pharmaceutical Sciences
*2 Kurashiki Medical Center

HOZOT細胞で特徴的に発現している核内受容体を調べたところ、PPARγとRXRα両者を強く発現していることが判明した。HOZOT細胞のIFN-γ産生を、これら核内受容体が直接調節していることが判明した。

香粧品Anti-oxidative and anti-aging activities of 2-O-α-glucopyranosyl-L-ascorbic acid on human dermal fibroblasts.2-O-アルファ-グルコシル-L-アスコルビン酸の抗酸化及び抗老化作用

European Journal of Pharmacology 674(2-3), 126-131 (2012)

Mutsuko Taniguchi, Norie Arai, Keizo Kohno, Shimpei Ushio, Shigeharu Fukuda

NHDF細胞をH2O2 処理すると、細胞死、老化マーカーSA-β-gal 活性の上昇、長寿遺伝子SIRT1 の発現量低下、転写因子p53, p21発現上昇が引き起こされる。AA2Gはこれらの作用を阻害した。すなわち、AA2G はH2O2による酸化ストレスからNHDFを保護し、細胞老化を抑制していた。