研究開発Research and Development

学会発表・論文ライブラリー

2017

食品澱粉から酵素の力でつくる新しい水溶性食物繊維イソマルトデキストリン

生産と技術 69(4), 40-43 (2017)

渡邊 光

イソマルトデキストリンの基本情報、諸物性および生理機能を紹介。生理機能に関しては腸内菌叢改善作用、便通改善作用、脂肪代謝改善作用、血糖上昇抑制作用について紹介した。

香粧品Effects of a non-cyclodextrin cyclic carbohydrate on mouse melanoma cells: Characterization of a new type of hypopigmenting sugarサイクロデキストリンとは異なる環状糖のマウスメラノーマに対する効果:新たな美白作用を示す糖質の特徴について

PloS one 12(10) e0186640 (2017)

Shuji Nakamura, Toshio Kunikata, Yohsuke Matsumoto, Toshiharu Hanaya, Akira Harashima, Tomoyuki Nishimoto, Shimpei Ushio.

環状四糖であるCNNはin vitroの細胞培養系において細胞障害なく顕著で長期の美白作用を示すこと、ならびにその作用機序が直接的な酵素阻害に加え細胞内のオルガネラの形態変化を伴う新規のものであることから、新たな糖質美白素材を提供するものである。

食品The attenuating effect of isomaltodextrin on postprandial blood glucose level in healthy human subjects: a randomized, placebo-controlled, double-blind crossover study健常被験者の食後血糖値におけるイソマルトデキストリンの抑制効果:無作為プラセボ対照二重盲検クロスオーバー試験

JAPANESE PHAMACOLOGY & THERAPEUTICS 45(7), 1179-1185 (2017)

Yuki Ishida, Tsuyoshi Sadakiyo, Shin-ichiro Inoue, Hikaru Watanabe, Hitoshi Mitsuzumi, Shigeharu Fukuda, Shimpei Ushio, Jun-ichi Hiramatsu*

* Hiramatsu Clinic

血糖値の上がりやすい被験者へのグルコース負荷時にイソマルトデキストリン2.5 gを同時摂取させると、摂取させないときと比べて摂取45分後(摂取させないときに血糖値がピークに達するポイント)の血糖値(実測値、変化量)が有意に低くなった。またCmax、⊿Cmaxも有意に低値になった。

食品トレハロースの特性を活かした機能性素材としての開発 ~エネルギー源, ストレス応答, オートファジー~

BIO INDUSTRY 34(3) 1-11(2017)

新井 紀恵

トレハロースの生物学的意義や、動物やヒト試験で認められた種々の生理作用の他、トレハロースが持つ生理作用がオートファジーと関連することを示唆する最近の知見を紹介し、機能性素材としての今後の展望について示した。

食品Isomaltodextrin prevents DSS-induced colitis by strengthening tight junctions in miceイソマルトデキストリンのタイトジャンクション増強によるDSS腸炎の抑制

Food Science and Technology Research, 23(2), 305-317 (2017)

Chikako Arai, Takeo Sakurai, Satomi Koya-Miyata,Shigeyuki Arai, Yoshifumi Taniguchi, Takashi Kamiya, Chiyo Yoshizane, Kazue Tsuji-Takayama, Hikaru Watanabe, Shimpei Ushio and Shigeharu Fukuda

マウスではイソマルトデキストリンの前投与によってDSS腸炎の症状および病理スコアの有意な低下が認められた。結腸の免疫組織染色およびウエスタンブロッティングでイソマルトデキストリン投与群ではタイトジャンクション蛋白であるClaudin-3, ZO-1発現が水群に比べ、増加していた。以上の結果からイソマルトデキストリン摂取はタイトジャンクションを維持し、腸の健康に良いと考えられた。

食品Safety assessment of a soluble dietary fiber, isomaltodextrin, enzymatically produced from starch澱粉から酵素で製造される水溶性食物繊維、イソマルトデキストリンの安全性評価

Fundamental Toxicological Sciences 4(2), 57-75 (2017)

Tsuyoshi Sadakiyo, Shin-ichiro Inoue, Yuki Ishida, Hikaru Watanabe, Hitoshi Mitsuzumi, Shimpei Ushio

イソマルトデキストリンについて各種安全性評価が実施された。急性毒性試験のLD50 は2000 mg/kgより大きかった。90日連続投与試験でNOAELは1000 mg/kg/dayとされた。Ames試験、小核試験、染色体異常試験の結果、遺伝毒性は確認されなかった。ヒトにおける下痢に対する最大無作用量は0.8 g/kg-BWと算出された。またヒトにおいて30 g/日で4週間、10 g/日で12週間連続摂取する試験がそれぞれ実施され異常所見は確認されなかった。

食品Attenuation of postprandial blood glucose in humans consuming isomaltodextrin: carbohydrate loading studiesイソマルトデキストリンを摂取したヒトにおける食後血糖上昇抑制:炭水化物負荷試験

Food & Nutrition Research 61(1), 1325306 (2017)

Tsuyoshi Sadakiyo, Yuki Ishida, Shin-ichiro Inoue, Yoshifumi Taniguchi, Takeo Sakurai, Ryodai Takagaki, Mayumi Kurose, Tetsuya Mori, Akiko Yasuda-Yamashita, Hitoshi Mitsuzumi, Michio Kubota, Hikaru Watanabe, Shigeharu Fukuda

血糖値の上がりやすい被験者にマルトデキストリンもしくはスクロース負荷と同時にイソマルトデキストリン10 gを摂取させたとき、摂取させないときに比べて血糖値の上昇が抑制された。またグルコース負荷時でも血糖値の上がりやすい被験者でイソマルトデキストリンを同時摂取させると5 gで血糖値の上昇が有意に抑制され、10 g摂取で抑制傾向が示された。

その他トレハロースの生理作用の探索 -始まりからメカニズムにせまる最新の研究まで-

日本応用糖質科学会誌 7(2), 91-96 (2017)

原島 哲

トレハロースは自然界で多くの動植物・微生物に分布している2糖であり、その生理作用についても、古くから数多くの報告がある。しかしヒトでの生理作用の研究が本格化したのは、20年程前に工業的に安価な製造法が確立されてからである。本総説ではヒトでの作用を中心に、その全貌を概観しメカニズム解明の現状を紹介した。

食品The Effect of a Beverage Containing Isomaltodextrin on Bowel Movements in Healthy Subjects: A Randomized, Double-blind, Placebo-controlled, Crossover Study 健常被験者の排便におけるイソマルトデキストリン含有飲料の効果:無作為プラセボ対照二重盲検クロスオーバー試験

JAPANESE PHAMACOLOGY & THERAPEUTICS 45(4), 609-616 (2017)

Yuki Ishida, Tsuyoshi Sadakiyo, Hikaru Watanabe, Hitoshi Mitsuzumi, Shimpei Ushio, Isao Takehara*1, Kazuhiko Takano*2

*1 Clinical Support Corporation Ltd.
*2 Medical Corporation Hokubu-kai Utsukushigaoka Hospital

健常成人20名にイソマルトデキストリン5 gを含む飲料(試験飲料)もしくは含まない飲料(対照飲料)を1日1本2週間摂取させた。試験責任医師の判断により3名を除外して解析した結果、試験飲料摂取時は対照飲料摂取時に比べて排便日数や排便量が有意に高くなった。

食品新規な難消化性糖質生成酵素に関する研究

日本応用糖質科学会誌 7(1), 16-22 (2017)

渡邊 光

澱粉から高付加価値糖質を生産することを目的にスクリーニングした結果、土壌由来細菌から難消化性糖質生成に関わるふたつの新規酵素系を見出した。このうちPaenibacillus alginolyticus PP710株が産生するα-グルコシルトランスフェラーゼおよびα-アミラーゼが協同的に反応する反応系を用いて、澱粉からα-1,6、α-1,3結合含量の高い多分岐α-グルカンの一種、イソマルトデキストリンを工業的に製造する方法を確立し、新しい水溶性食物繊維として上市した。

食品Glycemic,insulinemic and incretin responses after oral trehalose ingestion in healthy subjects健常人でのトレハロース経口摂取による血糖値、インスリン値、インクレチン応答について

Nutrition Jounal 16:9 (2017) DOI 10.1186/s12937-017-0233-x

Chiyo Yoshizane, Akiko Mizote, Mika Yamada, Norie Arai, Shigeyuki Arai, Kazuhiko Maruta, Hitoshi Mitsuzumi, Toshio Ariyasu, Shimpei Ushio, Shigeharu Fukuda

健常成人20名にトレハロースまたはグルコース25 g負荷試験をクロスオーバーで実施した。トレハロースはグルコースに比べ急激な血糖値上昇を起こさず、インスリン低刺激性を示した。さらに脂肪蓄積を引き起こすGIP分泌はトレハロース摂取でグルコース摂取に比べて顕著に低かった。これらの事から、トレハロースは健康に有用な糖質である可能性が示唆された。

食品Improvement on bowel movement by isomaltdextrin in women - A double-blind crossover placebo-controlled study-女性におけるイソマルトデキストリンによる排便の改善 -二重盲検クロスオーバープラセボ対照試験-

JAPANESE PHAMACOLOGY & THERAPEUTICS 45(2), 201-209 (2017)

Shin-ichiro Inoue, Tsuyoshi Sadakiyo, Yuki Ishida, Hikaru Watanabe, Hitoshi Mitsuzumi, Shigeharu Fukuda, Shimpei Ushio, Makoto Terashima*1, Naoki Miura*2

*1 Oneness Support Co. Ltd.
*2 Miura Clinic

週の排便回数が2-4回の健常成人女性10名にイソマルトデキストリンもしくはマルトデキストリンを15 g/日で4週間摂取させた。除外規定に該当した1名を除いて解析した結果、イソマルトデキストリン摂取時はマルトデキストリン摂取時に比べて4週目の排便日数が有意に高かった。また、2週目の便中の短鎖脂肪酸の変化量も有意に高かった。

2016

食品Daily intake of trehalose is effective in the prevention of lifestyle-related diseases in individuals with risk factors for metabolic syndromeトレハロースの継続摂取はメタボリックシンドロームのリスクを持つヒトの生活習慣病予防に役立つ

Journal of Nutritional Science and Vitaminology, 62(6), 380-387 (2016)

Akiko Mizote, Mika Yamada, Chiyo Yoshizane, Norie Arai, Kazuhiko Maruta, Shigeyuki Arai, Shin Endo, Rieko Ogawa, Hitoshi Mitsuzumi, Toshio Ariyasu, Shigeharu Fukuda

1日10gのトレハロースまたはスクロース摂取試験(12週間)を実施。その結果、トレハロースはBMI 23以上の被験者の糖負荷2時間後の血糖値を改善し、体幹部脂肪率が高めの被験者の体重、腹囲および血圧を低下させた。トレハロースの継続的な摂取はメタボリックシンドローム予防の一助となることが示唆された。

医療Tumor-specific delivery of biologics by a novel T-cell line HOZOT新規のT細胞株HOZOTを用いたがん特異的生物製剤

Scientific Reports 6, 38060 (2016)

Teppei Onishi*1, Hiroshi Tazawa*1,2, Yuuri Hashimoto*1, Makoto Takeuchi, Takeshi Otani, Shuji Nakamura, Fuminori Sakurai*3, Hiroyuki Mizuguchi*3, Hiroyuki Kishimoto*1, Yuzo Umeda*1, Yasuhiro Shirakawa*1, Yasuo Urata*4, Shunsuke Kagawa*1 and Toshiyoshi Fujiwara*1

*1 Department of Gastroenterological Surgery, Okayama University Graduate School of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Sciences
*2 Center for Innovative Clinical Medicine, Okayama University Hospital
*3 Laboratory of Biochemistry and Molecular Biology, Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Osaka University
*4 Oncolys BioPharma, Inc.

HOZOTのCell-in-Cell活性を利用して、腫瘍融解ウイルスを搭載したHOZOTを作製し、がん細胞選択的に腫瘍融解ウイルスをデリバリーする技術を動物モデルを使い開発した。本技術により、難治性の腹膜播種転移に対する新たな治療が期待される。

香粧品身体用洗浄剤への機能性糖質の配合

フレグランスジャーナル44(7), 45-50 (2016)

金澤 孝太

香粧品、特に洗浄剤用途におけるトルナーレの総説。泡特性、肌荒れ緩和作用、毛髪補修作用等に言及。糖質に一般的な湿潤作用に加え、トルナーレを機能性糖質として紹介した。

医療Cholesteryl pullulan nanoparticles-encapsulated TNF-α: an effective mucosal vaccine adjuvant against influenzaTNF-α内封コレステロールプルラン: インフルエンザウイルスに対する効果的な粘膜ワクチンアジュバントとして

"Steps Forwards in Diagnosing and Controlling Influenza" edited by Manal Mohammad Baddour, InTech, 139-159 (2016)

Tsunetaka Ohta

TNF-αを内封したコレステロールプルランは、インフルエンザウイルスの致死的感染からマウスを効率的に防御することが出来る効果的な免疫アジュバンドとして機能する。

食品Involvement of splenic iron accumulation in the development of nonalcoholic steatohepatitis in Tsumura Suzuki Obese Diabetes miceTSODマウスの非アルコール性脂肪肝炎進展における脾臓鉄沈着の関与

Scietific Reports 6, 22476 (2016)

Kazutoshi Murotomi*, Shigeyuki Arai, Satoko Uchida, Shin Endo, Hitoshi Mitsuzumi, Yosuke Tabei*, Yasukazu Yoshida*, and Yoshihiro Nakajima*

* Health Research Institute, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology

若齢の非アルコール性脂肪肝炎NASHモデルマウス(TSOD)で糖転移ヘスペリジンの作用を検討した。NASH前段階の肝臓炎症病変をGhesは抑制していた。その時、コントロールの脾臓には大量の鉄が沈着していたがGhesのそれは軽度であった。

農業Effects of trehalose supplementation on the growth performance and intestinal innate immunity of juvenile chicksトレハロース給与が幼雛期の肉用鶏の飼養成績および腸内自然免疫に対する影響

British Poultry Science 57(3), 375-380 (2016)

Motoi Kikuzato*, Fumika Nanto*, Kazuhisa Mukai, and Masaaki Toyomizu*

* Animal Nutrition, Life Sciences, Graduate School of Agricultural Science, Tohoku University

幼雛期の肉用鶏にトレハロースを給与した際の飼養成績および腸内自然免疫について調べた。トレハロース給与により、14および18日齢の体重が有意に増加した。これは腸内自然免疫の改善によることが示唆された。

食品官能評価と機器分析

日本官能評価学会誌 20(1), 38-40 (2016)

西田 毅弘、日野 克彦

トレハロースやハローデックスを食品に添加することで、官能評価により認められる柔らかい食感の保持、不快臭抑制、ボディ感付与といった現象が、機器分析により数値化・客観化できることを紹介した。

2015

農業暑熱環境下におけるトレハロース給与による特産地鶏「青森シャモロック」の種卵生産性向上効果

日本畜産学会報 86(4), 505-510 (2015)

野月 浩*、小原 孝博*、新井 成之、向井 和久

* 青森県産業技術センター畜産研究所

青森シャモロックの種鶏に成鶏用配合飼料に1%の割合でトレハロースを混合して給与した結果、夏以降と産卵後期の暑熱ストレスの影響による種卵の生産数、受精率の低下が抑制され、生産性の向上が確認された。

食品Dietary glucosyl hesperidin improves skin color and skin conditions in women. -Placebo-controlled double-blind comparative study-糖転移ヘスペリジンの皮膚色および肌質改善効果―プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験―

薬理と治療 Japanese Pharmacology & Therapeutics 43(12), 1687-1699 (2015)

遠藤 伸、三皷 仁志、内田 智子、丸田 和彦、有安 利夫、福田 惠温、清水 隆麿*1、竹田 竜嗣*2、四方 千裕*3

*1 株式会社TESホールディングス
*2 横浜薬科大学
*3 医療法人社団穆心会 クリントエグゼクリニック

モノグルコシルヘスペリジンの長期摂取(340 mg/日)は、肌くすみの原因である血行不良による肌の赤みの低下や加齢に伴う皮膚の黄色化を改善し、敏感肌の症状である掻痒感や刺激感を軽減した。

その他Anti-inflammatory effects of adenosine N1-oxide.アデノシンN1-オキシドの抗炎症作用

Journal of Inflammation 12(1), 2-17 (2015)

Keizo Kohno, Emiko Ohashi, Osamu Sano, Hajime Kusano, Toshio Kunikata, Norie Arai, Toshiharu Hanaya, Toshio Kawata, Tomoyuki Nishimoto, Shigeharu Fukuda

ローヤルゼリーより抗炎症物質としてAdenosine N1-Oxide (ANO)を単離した。ANOはアデノシンやグリチルリチン酸ジカリウムよりも1/50~1/200の低濃度で抗炎症作用を発揮し、マウスエンドトキシンショックも有意に抑制した。また作用機序解析から、抑制性の転写因子であるc-Fosの発現上昇作用の関与が考えられた。

医療Cholesteryl pullulan encapsulated TNF-α nanoparticles are an effective mucosal vaccine adjuvant against influenza virus.TNF-αを内封したコレステロールプルランはインフルエンザウイルスに対する効果的な粘膜ワクチンアジュバントとなる

BioMed Research International Article ID 471468 (2015)

Daiki Nagatomo, Madoka Taniai, Harumi Ariyasu, Mutsuko Taniguchi, Miho Aga, Toshio Ariyasu, Tsunetaka Ohta, Shigeharu Fukuda

TNF-αを内封したコレステロールプルランは、鼻粘膜への投与でインフルエンザウイルスの致死的感染からマウスを効率的に防御し、新しいワクチンアジュバントとしての可能性を示した。

2014

食品トレハロースの『美味しさ』と『健康』に貢献する素材としての可能性

新井 紀恵、溝手 晶子、吉實 知代、山田 未佳、新井 千加子

トレハロースの物性機能と耐糖能改善等の生活習慣病リスク低減作用は、毎日の食生活において『美味しさ』 と 『健康』 の両面からQOLの高い生活をサポートする可能性がある。

2013

食品Trehalose prevents adipocyte hypertrophy and mitigates insulin resistance in mice with established obesity.肥満後マウスへのトレハロースの脂肪細胞肥大化抑制およびインスリン抵抗性改善効果

Journal of Nutritional Science and Vitaminology 59(5), 393-401 (2013)

Chikako Arai, Masaki Miyake, Yohsuke Matsumoto, Akiko Mizote, Chiyo Yoshizane, Yohko Hanaya, Kazuhiro Koide, Mika Yamada, Toshiharu Hanaya, Shigeyuki Arai, Shigeharu Fukuda

トレハロースは肥満後マウスに飲水投与を開始しても、脂肪細胞肥大化抑制、インスリン抵抗性改善効果が認められた。その際、血中高分子アディポネクチンの増加、筋肉のインスリン受容体基質の増加が認められ、インスリン抵抗性を改善したと考えられた。これらから、トレハロースはインスリン抵抗性の進行を防ぐ機能性糖質であることが示唆された。

その他トレハロースの機能性とその応用展開の可能性

“技術シーズを活用した研究開発テーマの発掘” ㈱技術情報協会刊, 681-688 (2013)

太田 恒孝

トレハロースの総説。特に生体成分保護作用の機序を解説し、医薬品添加物、臓器保存液、ドライアイ用点眼薬、癒着防止材など開発中の課題を紹介した。また、骨粗鬆症、神経変性疾患、メタボの予防などの生物作用についても紹介した。

食品トレハロースのランゲルハンス氏島保護作用:形態学的解析

日本栄養・食糧学会誌 66(1), 17-24 (2013)

新井 千加子、宮田 学、吉實 知代、小出 一広、溝手 晶子、新井 紀恵、花谷 利春、新井 成之、福田 惠温

高脂肪食負荷マウスに2.5%トレハロース飲水8週間で脂肪細胞肥大化抑制、インスリン抵抗性改善効果が認められたため、そのマウスのランゲルハンス氏島への作用を調べた。その結果、トレハロースはラ氏島の代償性肥大やα細胞増加による過剰なグルカゴン分泌を抑制することが明らかとなり、メタボリックシンドロームにおいてラ氏島を保護する優れた食品となる可能性が示唆された。

食品機能性素材「糖転移ヘスペリジン」の開発と健康へのアプローチ

科学と工業 87(1), 30-34, (2013)

丸田 和彦

糖転移ヘスペリジンは、中性脂肪低下や血流循環改善、血圧上昇抑制、抗ストレス、ビタミンC維持などの作用をもち、未病の段階から病気への進行を予防する優れた生理作用を持ち合わせていることが分かってきた。

農業Time course of changes in antioxidant activity of milk from dairy cows fed a trehalose-supplemented diet.乳用牛におけるトレハロース添加飼料給与後の乳中抗酸化活性の経日的変動

Animal Science Journal 84(1), 42-47 (2013)

Naoto Aoki*1, Kan Sato*1, Shuhei Kanda*1, Kazuhisa Mukai, Yoshiaki Obara*2, Hisao Itabashi*3

*1 Department of Biological Production, Tokyo University of Agriculture and Technology
*2 Mito Experimental Farm, Meiji Feed Co. Ltd
*3 Faculty of Applied Life Science, Nippon Veterinary and Life Science University

トレハロース添加飼料を乳用牛に給与した際の乳中DPPH ラジカル消去活性を経日的に測定した。トレハロース給与により,乳中の抗酸化活性は徐々に上昇し,給与10 日目までほぼ直線的に上昇した。